4日目 その2 サンチャゴ島
アシカとオットセイの違い



午後からはサンチャゴ島のハイキングだ。

 気が付くと、海岸の至る所にウミイグアナがいるではないか!
溶岩の岩と見事に隠蔽(いんぺい)色になっているから、気が付かなかっただけなのだ。

 本来こいつらは海藻しか食わないはずなのに、目の前でカニを食ってる奴がいた!
そりゃないだろう?!・・・・ウミイグアナが肉食であっては何かと困る研究者がいると思うのだが。

 ウミイグアナが普通にカニを食っているのだから、あながちフラミンゴがカニを食っているってぇこともあるのかも知れないな・・・。
(3日目のレポート参照)


カニクイグアナ!!
 海岸にはアシカの頭骨が転がっていた(島の物は小石たりとも持ち去ってはいけないことになっているが、もし下顎もそろっていれば持ってきたかも知れない・・・)
「あなた方は今、ダーウィンと同じ道を歩いています」とガイドが言う。
おそらく、150年前と風景は変わっていないのだろうなと思えた。



海岸の岩場の影にはごろごろとアシカが寝ている。
サンチャゴ島にはアシカのプールがあるのだが、旅行書にはオットセイのプールと書いてある本もある。
どっちなんだろう?


アシカとオットセイの解説

 確かにガラパゴスにはアシカとオットセイの両方がいるらしいが、信頼できる資料(「鯨類・鰭脚類」西脇昌治著 東京大学出版)によれば、 オットセイはガラパゴス諸島の北のはずれにあるヘノベサ島にだけいる。と書いてあるのだ。
なまじ、この本を信じていた俺は、サンチャゴ島にはオットセイはいるはずがない!という既成概念にとらわれていたのだと思う。

 考えてみれば、奴らは回遊するわけであって、サンチャゴ島にいてもおかしくはないはずなのだ。

残念ながらこの時の俺にはアシカとオットセイの違いがわからなかった。だから、目の前に現れる鰭脚類は全部アシカに見えていた。
しかし帰国後、文献、飼育施設、頭骨まで比べて違いがハッキリとわかるようになった。

 そして、改めてガラパゴスの写真を見ていたら、サンチャゴ島のオットセイプールで撮った写真はオットセイだった!
それまでゲップが出る程アシカを見ていた俺は「フゥン・・・またアシカがいるわい、一応撮っておくか・・・」という気持ちで撮ったので、はっきりオットセイとわかる写真は、この1枚しかない!

 なまじ文献を信じてしまい、フィールドワークのメガネを大きく曇らせる、というフィールドワーカーとしては絶対にやってはならないことをしたのだ。


これがオットセイだ!

アシカとオットセイの違いについてはブログの特集を参照のこと。
「進化」と「法則」から詳しく検証している。
ブログ「アシカとオットセイの違い」


 ハイキングの後は海岸でシュノーケリングを楽しんだ。
ラッシュガード(ウエットスーツのインナー)を持っていったのは正解だったな。
(後に、それも意味がない程冷たい海に入るとは思ってもいなかったが・・・)

 確かに水はきれいなのだが、サイパンやロタ島のシュノーケリングを想像していたら、ちょっと違う・・・波が荒く砂が舞うので視界が思っていたよりも悪いのだ。
そこでつい岩場の方へ行ってしまうが、岩場はとても危険なのだそうだ。






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監修 :熊谷さとし    編集 :熊谷なつき

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