ガラパゴスコバネウ


 コバネウの繁殖コロニーがあった。すると突然グアーグアーッという声がして追っ払おうとする。
「おっと!ひょっとして近付きすぎたのか?」と思って後に下がったら、グンカンドリが低空飛行していたのだ。
今はちょうどコバネウの抱雛時期だから、ヒナを守ろうと追っ払う声だった。
母鳥はヒナを短い翼の下に隠して上空から見えないようにしている。


コバネウのコロニー(クリックで拡大可)     羽を乾かしている姿がなんとも可愛らしい!


お腹の下に、ヒナがいる。嘴が見えるんだけど、わかるかな?
(画像の上にマウスを置いてみよう!)



このように ガラパゴスの動物たちは、人間なんか完全に無視して生活していたのだ。


ガラパゴスコバネウの解説

 ウは世界中に29種類いるが、飛べないウはコバネウだけだ。
なんで飛べなくなって・・・いや飛ばなくなってしまったのだろう。

 考えられるのは、陸上にコバネウを襲おうとする敵が全くいなかったということだ。
(厳密にはグンカンドリがヒナを襲うので、唯一天敵ということになろうか?)
でもって、気ままに海に潜ってサカナを捕まえているうちに、水の抵抗がある長い翼がジャマになりドンドン短くなって、空を飛ぶために必要なアスペクト比(翼長と体長の割合)を稼げなくなり飛べなくなったのだ。

 ダーウィンの進化論で説明すれば、ガラパゴスには羽の長いウと短いウが混在していて、短い方が海を自在に泳げたから(適者)短い方が主流になり、長い方は絶滅してしまった。ということになる。
しかし羽の短いウはどうやってガラパゴスにやってきたのだ?
泳いでか?流されてか?それもあるかも知れないが、ここはひとつこう考えてはどうだろう?

おそらく最初のウは、空を飛んでガラパゴスにやってきたに違いない。元々コバネウは羽の長い空を飛べるウだったのだ。
 ある日砂嵐がやってきて、一羽のヒナの翼が砂に埋もれてしまった・・・それでもなんとか親からエサをもらって成長し、やがて自力で砂から羽を引き出しては見たけれど、羽の成長は止まったままだったから短くなってしまった。
(砂に翼が埋もれてしまったアホウドリのヒナの翼は、コバネウの翼にそっくりだもの!)

 親は飛べない彼を不憫がったし仲間からイジメにもあったけれど、彼の短い翼は水中ではすごい能力を発揮し、誰よりもサカナを捕まえるのが上手だった・・・そして一躍ヒーローになった彼の形質が遺伝して、ガラパゴスコバネウになったのだ・・・と。

 これは、ラマルクの説く「獲得形質の遺伝」であるが、こっちの方が物語っぽくて説明が付かないか? えっ?ダーウィン?

獲得形質の遺伝について、詳しく知りたい人はこちらへ
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監修 :熊谷さとし    編集 :熊谷なつき

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